地域の皆様のかかりつけ医になります!
超高齢化社会の到来と地域包括ケアシステムについて
(75歳以上の方へ)
地域包括ケアシステムの構築に向けて
世界の先進国を中心に広がる少子高齢化ですが、なかでも日本の高齢化率は最も高く「超高齢化社会」となっています。すべての団塊の世代が75歳を迎える2025年には後期高齢者(75歳以上)が2000万人を越えると言われています。
それに伴い更に増加する国民の医療・介護の需要を見据え、厚生労働省は高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制「地域包括ケアシステム」の構築を推進しています。
このように地域包括ケアシステムとは高齢者が住み慣れた住まいから30分以内の生活圏域に
医療・介護・予防・生活支援などのサービスを一体化で提供できるやさしい地域をつくることです。
協同歯科クリニックもこのシステムの構築に積極的に取り組んでおります。
健康長寿の3大秘訣は「栄養」「運動」「社会的交流」といわれ、口腔の健康保持・増進が
健康で質の高い生活を営むうえで基礎的かつ重要な役割を果たしていることがわかっております。
私たちはかかりつけ医として、歯科医療や専門的口腔ケアにより誤嚥性肺炎の予防から食の支援まで、生涯おいしいものを口から食べられる幸せを守りたいと思います。
そしてこれまで以上に医療や介護従事者などの多職種連携を強化し、個々の情報を共有することで、
高齢者の日常生活をサポートしていきたいと考えております。
高齢者の口腔ケアは非常に重要です。
高齢者の健康に対する口腔ケアの効果が高いことはすでに様々なデータで明らかになっていますが、以下の資料は厚生労働省HP専門医院提出資料より抜粋したもので、千葉大学医学部附属病院で明らかになった、入院患者に対する口腔機能管理の重要性を示すデータです。
口腔機能の管理(単なる口腔清拭だけではない)を、非管理群と管理群に分けて在院日数を比べたものです。いずれの診療科でも、在院日数の削減効果が有意に認められ、入院患者に対する口腔ケアの重要性がよくわかります。このデータは、体力や免疫力の低下した高齢者には、口腔ケアがより一層死活的な問題であることを示しています。