いびきとは
睡眠時無呼吸症候群(SAS)に起因するいびきとは、寝ている間に「上気道」が、舌が落ち込むことにより、狭くなるために起こります。
狭くなることにより、呼吸がしづらくなりいびきとなってしまうのです。
寝ている間は、筋肉の緊張が緩みますので舌がさがりやすく気道が狭くなってしまうことが多いのです。
この段階においては、ほとんどの方に自覚症状はありません。では、なぜいびきをかく人とかかない人がいるのでしょうか。
いびきをかきやすいタイプ
いびきをかきやすい人には身体的特徴があります。(あくまでも傾向です)
- 太っている人
- 下あごが小さめの人
- 扁桃腺に問題がある人
- 口蓋垂(のどちんこ)の大きいまたは長い人
- 鼻に病気を持っている人
または、身体的特徴にかかわらず、その時の体調などでいびきをかく場合もあります。
- ストレスによる場合
- お酒を飲んで口をあけて寝る人(口呼吸)
- 加齢によるいびき
いびきに潜んでいる怖い病気
いびきには、「時々かくいびき」「習慣性いびき」「睡眠時無呼吸症候群」などがあります。
時々かくいびきは心配することはあまりありませんが、習慣性のいびきと睡眠時無呼吸症候群には気をつけなければなりません。
大きな問題点は2つあります。
- 自覚症状がないため、まわりの人に迷惑をかける原因になります。 一緒に寝ている家族の安眠を妨げたり、旅行に行くのを躊躇しなければならないといった心配があります。
- 習慣性いびきや睡眠時無呼吸症候群の場合、日中に眠気が襲い、居眠り運転の原因になったり、仕事の能率が低下し生活に支障をもたらします。 長期にわたり症状が続くと、高血圧や不整脈を誘発したり、心臓にも負担がかかりますので、早期の治療が必要となります。
いびきは歯科治療で改善できます
扁桃腺に問題がある人・口蓋垂(のどちんこ)の大きいまたは長い人・鼻に病気を持っている人は
耳鼻咽喉科などの専門の治療が必要となりますが、それ以外の方は歯科医院でいびきを改善することができます。
(治療の効果には個人差などもありますので、担当のドクターとしっかりと相談してください。)
治療方法は、マウスピースを使います。スリープスプリントとも呼ばれます。
寝るときにマウスピースをつけて寝ることにより、ある程度気道がひらき、お口の中が安定した状態を保ち、
いびきや無呼吸を改善することができます。
「いびき外来」の治療に当たっては、原則、循環器内科・耳鼻咽喉科など他の医療機関の紹介状をお持ちください。
紹介状がない場合は、全額自費診療になります。
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マウスピースの長所・短所
利点
- マウスピースは小型ですので旅行や出張先に持っていくことができます。
- 手術に比べて患者さまの身体的、金銭的負担が少ないです。
- 自分で装着するだけなので簡単に効果が実感できます。
- 通院は型をとって作るだけなので、長くかかりません。
- 呼吸が楽になります。
欠点
以下の条件にあてはまる方は使えない事があります。担当のドクターとしっかりと相談してください。
- 18歳未満の方
- 鼻や咽頭に病気のある方
- お口の中にマウスピースを入れて眠るため、
神経過敏の方は難しいかもしれません。 - 歯の本数が少ない方
- 重度の睡眠時無呼吸症候群、重度の肥満の方
- 大きな虫歯、歯周病、顎の関節に痛みや障害がある